当院ではフリーランスの歯科衛生士としてご活躍されている、落合真理子先生を定期的にお招きして、プライベートセミナーを開催しています。先日、第3回目を行いました。
<前回の様子>
今回は口腔内写真撮影の実習と検査の読み取り方・説明の仕方の講習でした。
歯科には様々な検査がありますが、長期的に患者様のお口の中を見ていくうえで、口腔内写真や歯茎の検査、歯の形態を読み取るのはとても重要です。
口腔内は生き方への価値観がそのまま現れると言われています。
現在、患者様がどの様な生活環境でおられるのか?視野を広くして読み取る方法を学びました。
■「口腔内写真を完璧に!」を目指して
落合真理子先生の著書を各自購入し、基本から学びました。
『撮れる!活かせる!口腔内規格写真』
落合真理子 著 デンタルダイヤモンド社
当院では初診の方・メンテナンスで来られている患者様に14枚の口腔内写真の撮影を行っています。
撮影開始当初はスタッフ同士で練習することから始めましたが思ったように撮影が出来ず悩んでいました。
撮影は一人で行い、患者様に痛みを与えずに10分以内に撮影を終えられることが理想とされており、練習時にはタイマーを使い時間を図りながらお互いに指摘をしあいました。
正確な診断をする条件として唾液を排除することやピントを合わせることがあげられます。
せっかく撮影した写真でも肝心なところが唾液で隠れたり、ピントがあっておらずボケてしまうと患者様に説明する際はもちろん、私たち自身も歯茎の変化を読み取ることができません。
講習ではミラーに位置や角度を模型を使って指導して頂きました。
事前に各自が苦手とする部位をあげ、発表することで全員が共通する苦手箇所がわかりました。
実習では、真理子先生が私たちスタッフの為に埼玉県にあるサンフォート社様からカメラを3台もお借りしていただきました。
真理子先生の撮影を実際見させていただき、撮影の正確さとスピードにみんなで驚きました!
その後、一人一人に手を取って丁寧に指導して頂きました。
撮影時のユニットの角度、立ち位置、手の動かし方などスムーズに、また痛みを与えないようコツをつかみました。
口腔内写真の撮影が苦手だったスタッフも「撮影が楽しい!!」と喜んでいました。
撮影された患者様が写真をみてどのように感じたか感想を伺い、会話を重ねながら認識の差を近づけていき健康な歯と歯茎の状態とはどういうものかを理解していただくためにもスタッフ全員でレベルアップしていきたいと思います。
■ 検査の読み取り方・説明について
患者様が自分の口腔内がどうなっているのか理解してもらうためには検査が必要です。
歯科には歯周病検査やレントゲンの他にも多数検査があります。
それに加え全身疾患・喫煙・服用薬・飲食回数などを伺い、私たちが普段診療でしている検査結果を深く分析する事で口腔疾患の改善に役立てます。
講習では基本値を明確に伝えること、現状の説明など学びました。
レントゲンでは歯の本数、虫歯、歯石の有無、膿の有無のほかに今までどういう治療をしてきたかまで想像することができます。
虫歯のリスクが高いのか?歯周病重要なポイントとしてのリスクが高いのか?も知ることが出来ます。
歯周病検査では歯周ポケットの深さ、出血の有無、歯の動揺の有無を調べます。
歯周病の進行には出血が深く関わっており、セルフケアが大事になります。
真理子先生には患者様に説明するときの一方的に話すのではなく「どう感じるか」を聞くことが重要なポイントと教えていただきました。
今回のプライベートセミナーを終えて口腔内写真撮影の重要性を改めて知ることができ、検査結果を患者様に的確にお話できるよう頑張って行きたいと思います。