6月に一旦落ち着いたとみえた新型コロナウイルスですが、7月に入って感染者数が増加し、福岡でも連日100人を超えています。(8月3日現在)
新型コロナウイルスの感染予防、重症化予防には口腔ケアが有効であることをご存知ですか?
口の中には、細菌がたくさんいます。常在細菌といい、体を守る働きを示すものもありますが、悪さをする細菌もいます。この悪さをする細菌やウイルスを減らすことが大切です。
その細菌の塊であるプラーク(歯垢)は、日々の歯磨きや歯医者でクリーニングをしないとなかなか落とすことはできません。プラークを放っておくと、虫歯や歯周病になり、とくに歯周病がひどくなっていくとウイルスに感染しやすくなると言われています。
【参照】口腔ケアで免疫力アップ!(日本歯科医師会)
歯周病がひどいとウイルス感染しやすくなる!?
ウイルスの感染というのは、主に鼻と口と目から起こります。ただし、ウイルスが入ってきたからといってすぐに感染するわけではありません。感染が起こるかどうかは、ウイルスが体内の粘膜細胞の中に入り込むかどうかによって決まります。
IgA・・・粘膜面で外敵の侵入を防ごうと働く粘膜免疫。
「nico」2018年6月号「特集:唾液のチカラ」槻木恵一(クインテッセンス出版刊)より
歯周病を放置し、重症化してしまうと、歯周ポケットという深い溝ができてしまい、プラークや舌苔のように細菌の温床ができてしまいます。歯周ポケット形成の原因となる歯周病原細菌は、さまざまな分解酵素を持ち、それを口腔内にまき散らし、ウイルス感染を進めてしまうことも分かってきました。
【参照】新型コロナウイルス感染症に負けない歯と口の健康づくり(日本歯科医師会)
高齢者の方には注意してもらいたい誤嚥性肺炎
高齢になるにつれて、食べ物や唾液が誤って気道に入ってしまう「誤嚥(ごえん)」が起こりがちになります。この時、お口の中が不潔な状態だと、細菌が気管や肺に至り、「誤嚥性肺炎」を起こしやすくなります。
誤嚥性肺炎を起こしている状態のところに新型コロナウイルスによる肺炎が起こると、肺炎が重篤化する恐れがあります。口腔ケアをしっかりと行い、細菌による誤嚥性肺炎を起こさないようにしておくことで、新型コロナウイルスによる肺炎の重症化を防ぐことができます。
歯医者で口腔ケア(メンテナンス・クリーニング)を!
歯科では、口を開けて治療が行われる状態が続くので、患者さんも感染しないかと心配に感じ、歯医者から足が遠のいたという方も多くいらっしゃるかと思います。
はち歯科では、徹底した感染防止対策を行い、皆さんを受け入れる準備を整えていますので、安心して受診してください。