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歯がズキズキする痛みの原因として最も一般的なのは、虫歯の進行や歯髄炎、そして歯周病です。これらの問題は早期に適切な治療を行うことで、痛みを和らげ、再発を防ぐことができます。
この記事では、歯がズキズキ痛む原因としての虫歯の進行、歯髄炎、歯周病について詳しく説明します。さらに、歯髄炎の治療ステップである根管治療の流れや治療後のケア、再発防止策についても解説します。最後に、虫歯や歯周病の具体的な治療法と、緊急時に歯科受診が必要なポイントについてお伝えします。
歯がズキズキー虫歯の度合い
鏡をみて歯を見てみましょう!穴が空いていたり、歯が黒くなっていたりしませんか? 虫歯にも度合いがあります。
歯科検診でC0〜C4までの記号を聞いたことがあったかもしれません。
虫歯の度合いによってC0からC4までが決まっています。

歯がズキズキする原因
虫歯の進行
虫歯は、歯の表面にあるエナメル質が酸によって溶かされることで始まります。虫歯が進行すると、エナメル質の下にある象牙質まで達し、さらに深くなると神経に達します。これにより、歯がズキズキと痛むようになります。虫歯の痛みは、特に温かい食べ物や飲み物を摂取したときに強くなります。この痛みを和らげるためには、歯科医院での適切な治療が必要です。応急処置としては、鎮痛剤の使用や冷却が効果的です。
歯髄炎
歯髄炎は、歯の内部にある神経部部分の歯髄が炎症を起こした状態です。主な原因は進行した虫歯ですが、外傷や歯周病も原因となることがあります。
歯髄炎の症状としては、激しい痛みや腫れが挙げられます。早期に治療を受けないと、歯の根まで炎症が広がることがあります。歯髄炎の予防には、定期的な歯科検診と早期の虫歯治療が重要です。根管治療により、感染した歯髄を取り除くことで痛みを解消します。

歯周病
歯周病は歯を支える組織が感染し、炎症を引き起こす病気です。細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐき(歯肉)や、歯を支える骨などが溶けてしまうこともあります。
初期段階では痛みを感じにくいですが、進行すると歯茎が腫れ、歯が痛むことがあります。歯周病は歯のプラークが原因で発生し、放置すると歯を失う原因となります。予防には、毎日の歯磨きとフロスの使用、定期的なスケーリングが必要です。歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶け、歯がぐらついて痛みが生じます。

歯がズキズキー虫歯の治療ステップの流れ
虫歯の治療は、虫歯の進行度合いや症状によって異なります。ここでは、一般的な虫歯治療のステップについて詳しく説明します。
診察
虫歯の状態を診断します。これには、視診や触診、レントゲン撮影などが含まれます。レントゲン撮影により、虫歯の進行度や影響を受けている範囲を正確に把握します。これにより、最適な治療計画を立てることができます。
虫歯部分の除去
診断が終わると、次に虫歯に侵された部分を除去します。感染した歯質を削り取る方法が一般的です。痛みを感じないように、局所麻酔が行われることが多いです。

はち歯科医院ではなるべく歯を残した治療を推奨しています。虫歯菌に感染した部分は取り除きますが、健康な歯は極力残す治療をおこなっています。
虫歯の進行度に応じた治療
虫歯の進行度に応じて、以下のような治療が行われます:
- 初期の虫歯: 初期の虫歯であれば、フッ素塗布などで再石灰化を促す治療が行われることがあります。その後歯科衛生士による適切な歯磨き指導を行います。
- 中等度の虫歯: 虫歯が象牙質まで達している場合、感染部分を除去した後に充填材で補填します。
- 進行した虫歯: 虫歯が神経に達している場合は、根管治療が必要になります。根管治療では、感染した歯髄を取り除き、根管を清掃して消毒し、充填材で封鎖します。
充填と修復
虫歯部分を除去した後、削った部分を補填するために、適切な充填材を使用します。充填材には、コンポジットレジン、アマルガム、ゴールド、セラミックなどがあり、虫歯の位置や患者の希望に応じて選ばれます。補填後、歯の形や咬合(かみ合わせ)を整えるために研磨が行われます。
クラウンの装着(必要な場合)
虫歯が進行して歯の大部分が失われた場合や、根管治療を行った後には、クラウン(被せ物)が装着されることがあります。クラウンは、歯の強度を増し、機能と見た目を回復するために重要です。クラウンは通常、歯科医院で型を取り、専用の技工所で作成されます。数週間後に再度来院し、クラウンを装着します。
治療後のケア
治療後は、定期的な歯科検診と適切な口腔ケアが重要です。これには、正しい歯磨きとフロスの使用、バランスの取れた食生活が含まれます。定期検診では、再発や他の虫歯の早期発見が可能です。

虫歯の治療がなおったからといっても、ホームケアと定期的なメンテナンスが重要になってきます。常に口の中には何百万個も菌が存在しているので、適切なブラッシングとデンタルフロス等できれいにしてあげることが重要となってきます。
歯がズキズキー歯髄炎の治療ステップ
根管治療の流れ
- 診断と準備: レントゲン撮影で歯髄炎の範囲を確認し、治療計画を立てます。これにより、治療の正確さが向上します。
- 歯髄の除去: 歯を開け、感染した歯髄を完全に取り除きます。このプロセスは、感染を根絶するために重要です。
- 根管の清掃と消毒: 根管内部を清掃し、消毒を行います。これにより、再感染を防ぎます。
- 充填と封鎖: 清掃後、根管を充填材で埋め、再感染を防ぐために封鎖します。
- 最終修復: 最後に、歯冠を補強し、通常の機能を取り戻すための修復が行われます。
治療後のケア
治療後は、定期的な歯科検診と正しい口腔ケアが重要です。これにより、再発を防ぎ、長期的な口腔健康を維持することができます。具体的には、適切な歯磨き、フロスの使用、バランスの取れた食生活が推奨されます。
再発させないためには?
適切な歯磨きとフロッシングを毎日行うことが重要です。歯磨きの際には、フッ素配合の歯磨き粉を使用し、フロスを使って歯間のプラークを除去します。また、バランスの取れた食生活を心がけ、糖分の摂取を控えることも再発防止に役立ちます。定期的な歯科検診を受けることで、早期に異常を発見し、迅速に対処することができます
歯がズキズキー歯周病の治療の流れ
歯周病は、歯を支える組織が細菌感染によって炎症を引き起こす病気で、放置すると歯を失う原因となります。早期に治療を行うことで、症状を緩和し、進行を防ぐことができます。ここでは、歯周病治療の一般的な流れについて説明します。
歯周病ー診断と検査
まず、歯科医師が口腔内の状態を診断します。これには、以下の検査が含まれます:
- 視診: 歯茎の腫れや出血、歯の動揺度などを確認します。
- プロービング: 歯と歯茎の間の歯周ポケットの深さを測定し、炎症の程度を評価します。
- レントゲン撮影: 歯を支える骨の状態を確認し、骨の減少や異常をチェックします。
歯周病ー治療
歯周病の初期治療は、主にプラークや歯石の除去を目的とします。これには以下の方法があります:
- スケーリング: 超音波スケーラーや手用スケーラーを使って、歯の表面と歯周ポケット内のプラークや歯石を除去します。
- ルートプレーニング: 歯の根の表面を滑らかにし、歯石や細菌の再付着を防ぎます。これにより、炎症が改善し、歯茎が健康な状態に戻りやすくなります。
歯周病ーメインテナンス
基本的な治療が完了した後、再評価が行われます。これには、再度プロービングを行い、歯周ポケットの深さが改善されているかどうかを確認します。また、患者自身が適切な口腔ケアを行っているかどうかも確認されます。再評価の結果に基づき、必要に応じて追加の治療が行われます。
進行した歯周病の治療
歯周病が進行している場合、以下のような追加の治療が必要になることがあります:
- 抗菌療法: 抗菌薬の投与により、細菌感染を抑制します。局所的に適用するジェルや、全身的に服用する抗生物質が使用されることがあります。
- 外科手術: 非外科的治療で効果がない場合、外科的なアプローチが必要です。これには以下が含まれます:
- フラップ手術: 歯茎を切開して歯根を露出させ、深い歯周ポケット内の歯石や感染組織を除去します。その後、歯茎を元の位置に縫合します。
- 骨再生療法: 歯を支える骨が減少している場合、骨移植や再生誘導材料を用いて骨の再生を促進します。
歯周病ー治療後のケアと予防
歯周病治療後のケアと予防が非常に重要です
定期的な歯科検診: 歯科医師による定期的なチェックアップとプロフェッショナルクリーニングを受けることが、再発防止に効果的です。
適切な口腔ケア: 毎日の歯磨きとフロスの使用を徹底し、歯垢の再形成を防ぎます。フッ素配合の歯磨き粉や抗菌マウスウォッシュの使用も推奨されます。
健康的な生活習慣: バランスの取れた食事や禁煙など、全身の健康を保つことも歯周病予防に役立ちます。

記事を読んでもらって分かる通りに口腔内の病気は自力では治りません。 一回虫歯になれば治療をしない限り治ることはありません。
痛みを感じなくても3ヶ月に一回、4ヶ月に一回は口の中の健康状態を確認してもらうようにしましょう!
痛みを感じたら必ずはやめに近くの歯医者さんへ行って適切な治療と診断をしてもらいましょう。
まとめ
◯歯がズキズキするには原因がある
◯虫歯、歯周病、歯髄炎などの可能性がある
◯それぞれの歯の治療法があるので、すぐに歯科医院へいって適切な治療を受けましょう!
「歯がズキズキして痛むのですが、どんな可能性がありますか?虫歯かと思うのですが、虫歯以外にどういった可能性がありますか?