総入れ歯や部分入れ歯の痛みやズレが気になる方は少なくありません。
「浮き上がって噛みにくい」「外れるのが怖くて会話に集中できない」といった不安を抱えている方も多いでしょう。
また、あごの骨に複数のインプラント体を埋め込む一般的なインプラント治療に興味があっても、費用面でためらってしまう方も少なくないのではないでしょうか。
そこで注目されているのが、少数のインプラントを使って入れ歯を安定させる「インプラントオーバーデンチャー(IOD)という治療法です。
本記事では、IODの特徴や費用の目安、総入れ歯や部分入れ歯、オールオン4、ブリッジなどとの違い、そしてメンテナンス方法までを詳しく解説します。
読み終えるころには、
- 合わない入れ歯(総入れ歯・部分入れ歯)から解放される具体的なイメージが得られ、
- 一般的なインプラントより導入しやすい理由を納得でき、
- 今のご自身に合う治療法が何か考える指針が手に入るはずです。
噛む喜びと快適な口腔環境を手に入れるための選択肢として、インプラントオーバーデンチャーがどのように役立つかを知りたい方は、ぜひ最後までご覧いただき、治療法選びの参考にしてみてください。
当医院では、患者様一人ひとりの状況やお悩みに合わせた精密な診断と適切な治療計画をご提案しています。
無料相談を電話とメールで承っていますので、治療への不安や疑問を、ぜひお気軽にご相談ください。
インプラント治療を検討する際には、信頼できる歯科医院を選ぶことが何より大切です。
医院の設備や医師の経験、治療の実績をしっかり確認し、自分に合った医院を選びましょう。
インプラント治療を成功させるための詳しいポイントは、下記の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
福岡県大野城市やその周辺にお住まいで通える方は、ぜひ「はち歯科医院」にご相談ください。
一方で、当医院に通えない地域の方は、下記の記事を参考にインプラント治療を行う医院を慎重に選んでくださいね。
目次
- Ⅰ 【まず知っておきたい】インプラントオーバーデンチャーとは
- Ⅱ 【まずは費用が気になる】インプラントオーバーデンチャーの費用・健康保険・支払い方法
- Ⅲ 【他の治療法と徹底比較】オールオン4やブリッジ、入れ歯との違い
- Ⅳ 【しっかり噛める?】安定性・装着感のメリットと理由
- Ⅴ 【意外とラク?】メンテナンス・お手入れの方法と頻度
- Ⅵ 【治療をイメージ】インプラントオーバーデンチャーの治療の流れと期間
- Ⅶ 【リスクはある?】手術にともなう痛みや合併症への備え
- Ⅷ 【どれくらいもつの?】長期的な耐久性と再治療の可能性
- Ⅸ 【よくある質問】Q&A
- Ⅹ はち歯科医院から、インプラントオーバーデンチャーを検討している方へのメッセージ
Ⅰ 【まず知っておきたい】インプラントオーバーデンチャーとは
インプラントオーバーデンチャー(以下、IOD)とは、あごの骨(顎骨)に埋め込んだインプラント体を土台として活用し、アタッチメントで入れ歯を安定させる治療法です。

馬場院長
入れ歯のズレや痛みが大きく軽減されます。
従来の入れ歯との違い
従来の入れ歯は、あごの粘膜や吸着力に依存しているため、口の中で動いたり、噛むときに浮いてしまったりするケースが多々あります。
しかし、IODではあごの骨に埋め込んだインプラントからアタッチメントを介して入れ歯を固定します。
そのため、一般的な入れ歯と比べてグラつきを感じにくく、硬い食べ物なども食べやすくなる点が大きな特長です。
なぜインプラントと入れ歯を組み合わせるの?
通常のインプラント治療は、失われた歯の本数に応じてそれぞれにインプラント体を埋め込む必要があり、本数が増えるほど費用面や外科手術の負担が大きくなる傾向があります。
一方で、インプラントオーバーデンチャー(IOD)は2〜4本程度の少数インプラントだけで入れ歯を安定させる仕組みを取り入れており、総入れ歯はもちろん、部分入れ歯の悩みにも対応しやすいという特長があります。
インプラントの本数を最小限に抑えられることで、治療費の負担が比較的軽減されやすく、よりしっかり噛めるというバランスの良さが評価されています。
IODのメリットとデメリット
インプラントオーバーデンチャー(IOD)は、通常の入れ歯(総入れ歯・部分入れ歯)より格段に安定しやすいのはもちろん、部分入れ歯のズレや痛みでも悩んでいる方にとっても大きなメリットがあります。
入れ歯を取り外せるため日常のお手入れがしやすく、インプラントを少数本しか使わないことで費用面の負担も比較的抑えられます。
一方で、インプラント埋入という外科手術を要する分、治療費や身体的な負担がかかりやすいのも事実です。
また、入れ歯を支えるアタッチメントは消耗品で、数年ごとに交換・調整が必要になることを覚えておきましょう。
入れ歯(総入れ歯・部分入れ歯)や通常のインプラント(上部構造が取り外し不可のタイプ)など、他の治療法も含めてリスクと費用を比較しながら、自分に合った選択肢を慎重に検討することが大切です。
Ⅱ 【まずは費用が気になる】インプラントオーバーデンチャーの費用・健康保険・支払い方法

馬場院長
IODを行ううえで、多くの方が気にするのは治療費や健康保険診療の対象になるかどうかという点です。
ここでは、一般的な費用相場や健康保険の取り扱い、分割払いなどの支払い方法を整理しておきましょう。
治療費の相場はどのくらい?
インプラントの本数やアタッチメントの種類、入れ歯の素材などによって変動しますが、相場としては数十万円〜百数十万円程度を想定しておくとよいでしょう。
歯科用CT撮影や検査費、インプラント埋入手術費、入れ歯の作製費などが合算されるため、カウンセリング時に治療計画とともに詳細な見積もりを出してもらうのがおすすめです。
インプラント治療は原則「自費診療」
日本の健康保険制度では、特殊な先天性欠損や外傷などごく限られた状況を除き、インプラント治療は自費診療扱いとなります。
これは、インプラント体だけでなく、補綴物(上部構造)にあたる入れ歯部分も含めて自費とする医院が多く、保険診療と自費診療を併用する「混合診療」は原則として認められていないからです。
そのため、「入れ歯だけ保険」という形が難しく、保険が使える入れ歯やブリッジに比べると、インプラントオーバーデンチャー(IOD)はどうしても治療費が高額になります。
しかし、総入れ歯や保険の入れ歯では得られにくい「しっかり噛める」機能性や快適性を求め、長期的な視点でIODを検討する方が増えているのも事実です。
なお、年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた金額については「医療費控除」の対象になる場合があり、確定申告を通じて所得税や住民税の負担を軽減できる可能性があります。
保険適用ではないものの、こうした制度をうまく活用することで、実際の負担を少しでも抑えられるかもしれません。
医療費控除の詳細については、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。
分割払い・デンタルローンの利用について
治療費の負担を軽減する方法としては、デンタルローンの活用やクレジットカードの分割払いなどがあります。
医院によって取り扱いが異なるため、カウンセリング時に利用可能なプランや金利・手数料などを確認してみてください。
計画的な返済プランを組むことで、高額治療へのハードルを下げることができます。
Ⅲ 【他の治療法と徹底比較】オールオン4やブリッジ、入れ歯との違い

馬場院長
歯を失った際の治療法には、オールオン4やブリッジ、入れ歯(総入れ歯・部分入れ歯)など実に多くの選択肢があります。
しかし、「自分のケースに最適な治療法がわからない」と戸惑う方も少なくありません。
そこで、本章ではインプラントオーバーデンチャー(IOD)がこれらの治療法の中でどのような立ち位置にあるのかを整理するとともに、どんな方に特におすすめできるのかをわかりやすくまとめてみます。
オールオン4との違い・選択基準
オールオン4は、4本のインプラント体で12本から14本の固定式ブリッジを支える治療法です。
しっかり噛めるうえに審美面でも優れている反面、ブリッジが取り外しできないため清掃が難しくなりやすく、費用面でも高額になりやすいという課題があります。
一方、インプラントオーバーデンチャー(IOD)は、インプラントで入れ歯を支える治療法です。
取り外し式でメンテナンスしやすく、固定式のブリッジと違い、入れ歯を選択しているため、費用負担を抑えやすい傾向が見られます。
どの程度の安定感や審美性を求めるか、そしてメンテナンス性をどこまで重視するかによって、選択基準は大きく変わってくるでしょう。
一般的なブリッジ・入れ歯との差
ブリッジは歯がまだ数本残っている場合に適用しやすい治療法ですが、歯が1本もない状態(無歯顎)にはできないという特徴があります。
一方、入れ歯(総入れ歯・部分入れ歯)は健康保険を使えるため費用を抑えられますが、ズレやすさや噛み心地の面で不満を抱える方が少なくありません。
インプラントオーバーデンチャー(IOD)は、入れ歯(総入れ歯・部分入れ歯)と固定式インプラントの中間に位置する方法として、両者の短所をうまく補い、より安定した噛み心地を実現しながら費用面の負担も比較的抑えられる点が大きな魅力です。
インプラントオーバーデンチャーが向いているケース
総入れ歯だけでなく、部分入れ歯が合わずに悩んでいる方や、歯がまったく残っていない状態で費用を抑えつつしっかり噛めるようにしたい方には、インプラントオーバーデンチャー(IOD)が特に検討しやすい治療法です。
必要となるインプラント体は2〜4本程度と少なく、骨量がやや不足している場合でも大掛かりな骨移植を回避できる可能性がある点も大きなメリットといえます。
Ⅳ 【しっかり噛める?】安定性・装着感のメリットと理由
一般的な入れ歯と比べて「しっかり噛める」という声が多いのがIODの魅力ですが、なぜそうした安定性が得られるのでしょうか。

馬場院長
噛み心地や発音などを交えて解説します。
インプラントオーバーデンチャーの仕組み
IODは、顎骨に埋め込まれたインプラント体を土台にしてアタッチメントを取り付け、そこに義歯(入れ歯)を連結する構造です。
粘膜で支える入れ歯とは異なり、咀嚼時の力がインプラントを通して骨に伝わるため、噛み込むときのブレが非常に少なくなります。
入れ歯が動かないので、食事の際にも強く噛みしめやすくなるのが大きな特長です。
ズレや外れのリスクは?
アタッチメントが摩耗すると保持力が低下し、外れやすくなる可能性があります。
ただし、定期的な検診で磨耗度をチェックし、必要に応じて部品交換や調整を行えば、多くの場合は早期にトラブルを防ぐことができます。
「せっかく導入したのに外れそうで不安…」という事態を避けるためにも、こまめなメンテナンスが不可欠です。
噛み心地・発音への影響
一般的な入れ歯に比べ、入れ歯の床がコンパクトになる場合が多いので、舌が動かしやすくなり発音が明瞭になると感じる患者様がいます。
サ行やタ行など歯ぐきに舌を当てる発音がスムーズになることも多く、会話のしやすさや表情の自然さに影響すると好評です。
Ⅴ 【意外とラク?】メンテナンス・お手入れの方法と頻度
IODは外して清掃できる入れ歯であるため、口腔内を清潔に保つうえで有利です。

馬場院長
ただし、インプラント周囲炎のリスクを避けるためにも、歯科医院での定期的なチェックとプロフェッショナルケアが重要です。
ケアの方法
まず、義歯をそっと外し、入れ歯専用のブラシや洗浄剤を使って歯垢や食べかすを落とします。
その後、口の中のインプラント周囲も歯ブラシや歯間ブラシを使って丁寧に清掃し、最後に義歯をしっかりすすいで装着し直します。
入れ歯のケアと大きくは変わりませんが、インプラント周囲もしっかり確認できる分、衛生管理がしやすくなるというメリットがあります。
プロによる定期健診の重要性
留め具やアタッチメントはどうしても摩耗・劣化するため、半年に一度など定期健診で状態をチェックすることが欠かせません。
噛み合わせの変化やインプラント周囲の炎症リスクも、早期発見しておけば大きなトラブルを防ぎやすくなります。
歯科衛生士の専門的なクリーニングを受けると、自宅ケアでは落としきれない汚れまで除去できるので、結果的に長持ちしやすくなります。
メンテナンスにかかる費用と時間
定期検診やクリーニングの費用は自由診療の場合、医院ごとに異なりますが、数千円〜1万円程度が一般的な目安です。
部品交換や再調整が必要になると追加費用がかかりますが、トラブルが大きくなる前に対処したほうが時間的・金銭的な負担が少なく済む可能性が高いです。
Ⅵ 【治療をイメージ】インプラントオーバーデンチャーの治療の流れと期間

馬場院長
ここでは、IODの導入を具体的にイメージできるよう、カウンセリングから入れ歯完成までの流れと治療期間の目安を紹介します。
カウンセリング・診断から入れ歯完成まで
はじめに行うのは、患者さんの口腔内や全身状態を詳しく確認する「カウンセリング」と「精密検査」です。
歯科用CTを使ってあごの骨(顎骨)の形状や骨量、神経・血管の位置などを立体的に把握し、必要に応じて持病や服薬状況も考慮しながら治療計画を立案していきます。
カウンセリングでは、患者さんの希望する予算や治療期間、ケアの仕方などを踏まえ、治療方針や費用の見積もりを詳しく説明されることが一般的です。
この段階で不明点をしっかり確認しておくと、実際の治療が始まったあとも安心して進められます。
その後、インプラントを埋入した後の入れ歯(オーバーデンチャー)について、型取りや試適を経て微調整を行い、最終的に患者さんそれぞれの噛み合わせに合った義歯を完成させる流れが一般的です。
インプラント手術のステップ
実際のインプラント手術は、局所麻酔下で行われることが多く、埋入するインプラント本数にもよりますが、1~2時間前後で終了するケースがほとんどです。
はじめに顎骨を消毒してからドリルで穴を形成し、そこにインプラント体を埋入します。
手術時の痛みは麻酔によってほとんど感じませんが、術後に腫れや痛みが出る場合は、処方された鎮痛薬やアイシングで対処することになります。
また、感染を防ぐために抗生剤が処方される場合もあり、術後数日間は無理をせず安静に過ごすことが推奨されます。
埋入手術を受ける前に持病や服薬状況を担当医へ伝えておくと、万が一のリスクに備えやすくなるでしょう。
全体の期間と通院回数
インプラントが骨としっかり結合(オッセオインテグレーション)するためには、通常2~6か月程度の治癒期間が必要とされます。
そのため、カウンセリングや検査を含めて半年~1年ほどの治療期間を見込んでおくとよいでしょう。
通院回数は、インプラント手術の当日や型取り・試適、調整などのタイミングを含め、5~10回ほどが一般的な目安といわれています。
ただし、骨量の不足や抜歯のタイミングなど、個々の状況によってスケジュールが変動する場合もあります。
自分の都合に合わせて治療を進められるよう、あらかじめ担当医やスタッフと相談してスケジュールを立てておくと安心です。
Ⅶ 【リスクはある?】手術にともなう痛みや合併症への備え
外科処置を伴う以上、痛みや感染、神経損傷などのリスクがまったく無いわけではありません。

馬場院長
ただし、術前の診断や滅菌対策がしっかりしていれば、大きなトラブルが起きる可能性は低いとされています。
外科処置の痛み・腫れ
手術中は局所麻酔を行うため、痛みをほとんど感じることはありません。
術後に麻酔が切れた後、腫れや痛みが出る場合がありますが、鎮痛剤やアイシングを活用して数日〜1週間程度で和らぐ例がほとんどです。
長引く腫れや発熱がある場合は、早めに担当の歯科医院に連絡をしてください。
感染や神経損傷のリスク
徹底した衛生管理と、歯科用CTを用いた正確な診断によってリスクはかなり軽減されますが、それでもまれに術後感染や神経損傷が起こるケースがあります。
術後の腫れや痛みが強まったり、痺れが続いたりする場合は放置せず早急に受診することが大切です。
高齢者・持病がある人でもできる?
年齢だけでインプラント治療が難しくなるわけではなく、糖尿病や高血圧などをコントロールできていれば、治療を受けられるケースが多いです。
主治医との連携や服薬管理など、安全に配慮した進め方が必要なので、医師にしっかり相談しましょう。
Ⅷ 【どれくらいもつの?】長期的な耐久性と再治療の可能性
高額な治療だけに、どれくらい長く快適に使えるのかは大きな関心事ですよね。

馬場院長
IODは適切なケアと定期健診を続けることで、10年以上にわたって使い続けられるケースが珍しくありません。
インプラントやアタッチメントの寿命
インプラント体そのものは、インプラント周囲炎などを起こさなければ、適切にケアすれば10年から20年、30年以上長持ちする例もあります。
アタッチメントは消耗品なので、数年単位での交換が必要になることもありますが、早めに対処することで噛み心地の低下を防げます。
再治療・部品交換のタイミング
アタッチメントの留め具が緩んで入れ歯が外れやすくなったり、義歯本体が破損したりしたときは、できるだけ早く受診し、修理や再製作を行うのが望ましいです。
インプラント周囲炎が進行している場合は外科的処置が必要なケースもあるため、定期検診での早期発見が重要です。
長持ちさせるためのポイント
日常のブラッシングや義歯の洗浄を徹底し、3〜6か月おきの定期検診を受けることがIODを長持ちさせるうえで欠かせません。
噛み合わせの変化やアタッチメントの摩耗など、小さなズレをこまめに調整していくことでトラブルを防ぎ、快適な状態をキープしやすくなります。
Ⅸ 【よくある質問】Q&A
IODは入れ歯(総入れ歯・部分入れ歯)や、通常のインプラント(上部構造が取り外し不可のタイプ)と異なる特徴があるため、初めて検討する方には疑問が多いかもしれません。

馬場院長
ここでは、よくある質問を取り上げて解説します。
Q1.入れ歯(総入れ歯・部分入れ歯)からの切り替えは簡単?
歯ぐきの状態や顎骨の量に問題がなければ、比較的スムーズに移行できる場合が多いです。
長年入れ歯を使っていた方でも、数本のインプラント埋入で入れ歯全体を支えることが可能なケースがあり、痛みやズレの悩みが大幅に改善されることが期待できます。
Q2.治療後すぐに普通の食事ができる?
手術直後は腫れや痛みを考慮して、やわらかい食事にするなどの指導を受けることが多いです。
1〜2週間程度で痛みや腫れが落ち着けば、徐々に硬い物も食べやすくなります。
焦らずに経過を見ながら、担当医のアドバイスに従って食事内容を調整しましょう。
Q3.マグネット式とバー式の違いは?
インプラントオーバーデンチャー(IOD)では、あごの骨に埋め込んだインプラントと入れ歯を連結する方法として、アタッチメント(留め具)の形状や固定方式がいくつかあります。
その中でも代表的なのが、マグネット式とバー式です。
- マグネット式(磁力による固定):
インプラント側に磁性体、入れ歯側にマグネットを取り付けて、磁力で入れ歯を安定させる方式です。
構造が比較的シンプルで、着脱が簡単なため、手先の不自由な方や高齢の方でも扱いやすいというメリットがあります。
ただし、長年使用しているうちに磁力が低下すると、保持力が落ちる可能性がある点には留意しておきましょう。 - バー式(バーとクリップによる固定):
2~4本程度のインプラントを金属製のバーで連結し、入れ歯側にはバーをしっかりホールドするためのクリップを装着します。
マグネット式よりも高い安定感を得やすく、しっかり噛みたいという方には向いていますが、構造が複雑になるため費用がかさみやすいのも事実です。
どちらの方式にも一長一短があるため、手先の器用さ、求める安定性、予算などを考慮しながら医師と相談して決めるとよいでしょう。
たとえば、「できるだけ着脱の操作を簡単にしたい」「毎日のお手入れに手間をかけたくない」という方にはマグネット式が向いているかもしれません。
一方で、「費用が高くなっても構わないから、より強い安定感を重視したい」という方には、バー式をおすすめされるケースがあります。
Ⅹ はち歯科医院から、インプラントオーバーデンチャーを検討している方へのメッセージ
インプラントオーバーデンチャーは、入れ歯(総入れ歯・部分入れ歯)のズレや痛みにお悩みの方にとって、噛み心地を大幅に向上させられる治療法として注目されています。
一般的なインプラント治療では複数のインプラント体を埋め込む必要があることが多いのに対し、IODは少数のインプラント体で入れ歯を安定させるため、費用面や術後のメンテナンス負担を比較的抑えやすいのも特長です。
ただし、外科処置を伴う自費診療であるため、治療に臨む前にリスクや費用をしっかり把握することは欠かせません。
当医院では、カウンセリングや歯科用CTによる精密検査を通じて、患者様一人ひとりの口腔内の状態やライフスタイル、ご予算などを総合的に考慮し、最適な治療計画をご提案しています。
術後のメンテナンス体制を含め、安心して治療を受けていただける環境づくりを大切にしております。
「入れ歯(総入れ歯・部分入れ歯)が合わずに困っている」「なるべく費用を抑えたいけれど、しっかり噛めるようになりたい」とお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
インプラントオーバーデンチャーによって噛む喜びを取り戻し、快適な食生活と明るい笑顔を手に入れるお手伝いをさせていただきます。

馬場院長
どんな些細な疑問でも大歓迎ですので、ぜひ遠慮なくご相談ください。
インプラント治療を検討する場合、信頼できる歯科医院を選ぶことが大切です。
医院の設備や医師の経験、治療の実績などを確認し、自分に合った医院を選んでください。
より詳しいポイントについては、下記の記事で解説していますので参考にしてください。
馬場院長
ぜひ歯科医師との相談をスムーズに進める際の参考にしてください。