インプラント治療は高額になりますが、『医療費控除』を活用することで、確定申告を通じて、治療費の経済的負担を軽減することができます。
医療費控除は、一定条件を満たす治療費を申請することで、所得税の一部が還付される制度です。
この記事では、歯科医師が専門的な視点で、
- インプラント治療が医療費控除に適用される条件
- 具体的な申請方法
- 医療費控除での還付金の計算方法
- インプラント治療の関連費用はどこまで控除の対象か
をお伝えします。
また、スムーズな申請準備のコツや、よくある疑問と注意点についても詳しくご紹介します。
下記の動画では、インプラントとはどんなものか、他の治療法と比べたメリット・デメリットについて詳しく解説しています。
インプラントを検討している方が、まず押さえておくべき知識をまとめていますので、ぜひ併せてご覧ください。
YouTube動画:インプラントのメリット・デメリット【人気歯科医が徹底解説】
下記の記事では、「インプラント治療にかかる費用の相場や内訳」や「インプラント治療費用の支払いで負担を抑えるポイント」について、詳しく解説しています。
こちらもぜひ併せて読んでみてくださいね。
当医院では、患者様一人ひとりの状況やお悩みに合わせた精密な診断と適切な治療計画をご提案しています。
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インプラント治療を検討する際には、信頼できる歯科医院を選ぶことが何より大切です。
医院の設備や医師の経験、治療の実績をしっかり確認し、自分に合った医院を選びましょう。
インプラント治療を成功させるための詳しいポイントは、下記の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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一方で、当医院に通えない地域の方は、下記の記事を参考にインプラント治療を行う医院を慎重に選んでくださいね。
目次
Ⅰ 医療費控除ってどんな制度?申請には確定申告が必要
はじめに、医療費控除がどんな制度なのか、基本的な知識をわかりやすく簡潔にお伝えします。
医療費控除ってどんな制度
医療費控除とは、「1年間に支払った医療費の合計が10万円(または総所得金額の5%)」を超えた場合、その超過分を所得から差し引くことができる税制の優遇措置です。
この制度は、高額な医療費を支払った場合に、負担を軽減するために設けられています。

インプラント治療のような高額な治療を受けた場合に大きな効果を発揮します。
医療費控除を申請することで、治療費の一部を還付金として取り戻せるため、経済的負担を減らすことができます。
控除対象となる金額の計算方法
医療費控除の対象額は次の式で計算します。
控除対象額 = 年間の医療費総額 - 保険金などで補填される金額 - 10万円(または総所得金額の5%のうち少ない方)
例えば、年間で30万円の医療費を支払い、総所得金額が400万円だった場合。
30万円 - 10万円 = 20万円(控除対象額)
この20万円が控除対象となり、さらにこの金額に所得税率を掛けることで還付金額が算出されます。
例えば、控除対象額が20万円で所得税率が10%の場合、還付金は『20万円 × 10% = 2万円』です。
所得税率は、年収によって異なるため注意が必要です。
※控除額と還付金の計算方法については、「Ⅳ 医療費控除での還付金の計算方法」でさらに詳しく解説します
申請には確定申告が必要
会社員の方は通常、年末調整で所得税が調整されるため確定申告は不要です。

しかし、医療費控除を利用する場合は、確定申告が必要になります。
確定申告は、所得税や医療費控除を正しく申請するために必要な手続きです。
申告期間は通常、翌年の2月16日から3月15日までです。
この期間中に必要書類を税務署へ提出することで、還付金を受け取ることができます。
Ⅱ インプラント治療が医療費控除に適用される条件
インプラント治療は高額な治療費がかかることから、多くの場合で「医療費控除の対象」となります。
しかし、控除が適用されるかどうかは、治療の目的や内容によります。
その適用条件を具体的に説明します。
「生活に支障をきたす状態の改善」が適用対象
医療費控除が適用されるインプラント治療の主な条件は、
「生活に支障をきたす状態を改善するための治療」
であることです。
例えば、次のような場合が該当します。
- 日常生活に必要な咀嚼力を取り戻すための治療
- 食事を快適に摂ることができるようにする治療
- 話す際の発音や滑舌の問題を改善し、会話をスムーズにする治療

治療が生活機能の回復を目的としている場合、医療費控除の対象となります。
「見た目重視の美容目的」は適用対象外

一方で、美容目的のみのインプラント治療は医療費控除の対象外です。
例えば、
- 審美性を高めるために歯を整えるだけの治療
- 見た目を良くするためのインプラント治療
は控除の対象になりません。
「健康保険の適用分」は適用対象外

医療費控除は「自己負担した金額が対象」です。
そのため、健康保険でカバーされている部分は控除対象外になります。
ただし、インプラント治療は自由診療で行われることがほとんどであるため、多くの場合、自己負担額全体が控除対象となります。
インプラント治療は一般的に自由診療として行われるため、健康保険の適用外です。
ただし、特定の条件を満たした場合に限り保険が適用されるケースもあります。
保険適用の条件を確認し、治療費の負担を軽減できるか確認しておくと良いです。
同一生計の家族が支払った医療費も適用対象

医療費控除は、同一生計の家族が支払った医療費も合算することができます。
例えば、自分だけでなく、配偶者や子どもが治療費を支払った場合でも、家族全員分を合算して申請できます。
これにより、医療費の合計額が増え、控除額が大きくなる可能性があります。
Ⅲ インプラント治療での医療費控除の具体的な申請方法
医療費控除を申請する際には、事前の準備が非常に重要です。

ここでは、具体的な手順をステップごとに解説します。
ステップ⑴:必要な書類を準備する
医療費控除の申請には、以下の書類が必要です:
- 医療費の領収書
インプラント治療の際に発行された領収書を必ず保管してください。
支払日を含む5年間は保管義務があります。 - 医療費控除の明細書
申請する医療費を記載する明細書です。
国税庁のウェブサイトからフォーマットをダウンロードすることができます。 - 確定申告書
医療費控除を受けるための基本の書類です。
国税庁のe-Taxサイトでオンライン作成も可能です。
ステップ⑵:医療費控除の明細書を作成する
医療費控除の明細書に、以下の情報を正確に記載する必要があります。
- 医療を受けた人の氏名
- 医療機関名や薬局名
- 支払った金額
- 通院にかかった交通費(公共交通機関の場合のみ)
これらを漏れなく記載し、書類を整えておきましょう。
ステップ⑶:確定申告書に医療費控除の額を記入する
必要書類を揃えたら、確定申告書に医療費控除の金額を記入します。
申告書には、控除対象となる金額(医療費控除額)を正確に反映させる必要があります。
記入が終わったら、以下の3つの方法で申告書を提出できます。
- 税務署に直接持参
窓口で職員の確認を受けながら提出できます。
初めて確定申告をする場合には安心な方法です。 - 郵送で提出
書類を郵送する方法です。
提出期限を考慮し、余裕を持って手続きを進めましょう。 - e-Taxでオンライン提出
国税庁のe-Taxシステムを利用すると、自宅から24時間いつでも申告書を提出できます。
必要な控除額や還付金額も自動計算されるため、初心者にもおすすめの方法です。
ステップ⑷:還付金が振り込まれるのを待つ
確定申告書を提出すると、申請が受理され、還付金が指定した銀行口座に振り込まれます。
還付までの期間は、通常1~2か月程度です。
ただし、申告期間中は税務署が混み合うため、できるだけ早めに提出することをおすすめします。
Ⅳ 医療費控除での還付金の計算方法
医療費控除を申請することで、どの程度の還付金が期待できるのか気になる方も多いでしょう。

次は、還付金の計算方法とその具体例を詳しく解説します。
医療費控除額と還付金の計算方法
還付金は、控除対象額に所得税率を掛けて計算されます。
計算式は以下の通りです。
控除対象額 = 年間の医療費総額 - 保険金などで補填される金額 - 10万円(または総所得金額の5%のうち少ない方)
還付金額 = 控除対象額 × 所得税率
例えば、年間の医療費が30万円、総所得金額が400万円の場合:
- 控除対象額:30万円 – 10万円 = 20万円
- 還付金額:20万円 × 10%(所得税率) = 2万円
この場合、2万円の還付を受けられることになります。
年収によって還付金の金額が変わる理由
還付金は、控除対象額に所得税率を掛けて計算されます。
所得税率は、収入に応じて異なるため、年収が高いほど還付金が増える傾向があります。
年収範囲 | 所得税率 |
---|---|
~195万円以下 | 5% |
195万円超~330万円以下 | 10% |
330万円超~695万円以下 | 20% |
695万円超~900万円以下 | 23% |
900万円超~1,800万円以下 | 33% |
1,800万円超~4,000万円以下 | 40% |
4,000万円超 | 45% |
同じ控除対象額でも、年収が高いほど還付額が大きくなる仕組みです。
一方で、年収が低い場合は還付金額が少なくなる場合もあります。
還付金の金額の目安
還付金は、控除対象額に所得税率を掛けて計算されます。
年収別に還付金の目安を示します。
年収 | 医療費(年間) | 控除対象額 | 還付金(目安) |
---|---|---|---|
300万円 | 25万円 | 15万円 | 約1.5万円 |
400万円 | 30万円 | 20万円 | 約2万円 |
500万円 | 35万円 | 25万円 | 約2.5万円 |
800万円 | 50万円 | 40万円 | 約8万円 |
1,000万円 | 60万円 | 50万円 | 約11万円 |
1,200万円 | 70万円 | 60万円 | 約19.8万円 |
1,500万円 | 80万円 | 70万円 | 約23万円 |
2,000万円 | 100万円 | 90万円 | 約40.5万円 |
この表を参考に、還付金の金額の目安を把握してみてください。
確定申告ソフトで簡単に計算する方法
医療費控除額や還付金の計算に不安がある場合、確定申告ソフトの利用がおすすめです。
国税庁のe-Taxシステムや、市販の申告ソフトでは、必要な項目を入力するだけで自動計算が行われ、ミスを防ぐことができます。
Ⅴ インプラント治療の関連費用はどこまで控除の対象?
医療費控除の対象となるインプラント関連費用は意外に広範囲です。

具体的に「どのような費用が控除対象になるのか」を詳しく説明します。
通院の交通費も控除される?
インプラント治療のための通院にかかった交通費も、医療費控除の対象となります。
ただし、以下の条件を満たす必要があります。
- 公共交通機関を利用した場合のみ控除可能(電車、バスなど)
- 自家用車のガソリン代や駐車場代は対象外
- タクシー代は、夜間の通院や緊急性が高い場合に限り、控除対象になることがある
交通費を控除対象に含めるには、日付や目的を記録しておくことが重要です。
治療後のメンテナンス費用や追加治療も対象になる?
インプラント治療後のメンテナンスや追加治療費も、医療費控除の対象となります。
ただし、美容目的や不要な施術に該当する場合は除外されます。
領収書には、治療内容が明確に記載されている必要があります。
付き添い家族の交通費も申請できる?
患者が自力で通院できない場合、家族の付き添いにかかった交通費も控除対象になる場合があります。
例えば、高齢者や身体的な問題がある場合など、付き添いが医療上不可欠であると認められる場合に限られます。
Ⅵ 医療費控除の申請タイミングとスムーズな申請準備のコツ
医療費控除を申請する際は、タイミングや準備が非常に重要です。

申請の手間を減らし、ミスなく還付金を受け取るためのコツを解説します。
申請期限を確認して早めの準備を
医療費控除の申請は、治療費を支払った年の翌年に行います。
確定申告の時期は通常、翌年の2月16日から3月15日までです。
この期限を過ぎると、控除を受ける権利を失う可能性があるため、早めの準備を心がけましょう。
治療費の領収書や交通費の記録を整理し、年末時点で支払い総額を確認しておくと、スムーズに進められます。
期限を守るためにスケジュール管理を徹底
確定申告は期限が厳密に定められているため、スケジュール管理が重要です。
以下の方法を活用して、期限内に申請を終えられるよう準備しましょう。
- リマインダーの設定:
申請期限や準備の締切をカレンダーに記載し、通知を設定します。 - 年末までに必要書類を確認:
領収書や明細書が揃っているか、早めに確認しておきましょう。 - 書類の整理:
医療費に関する書類をまとめて保管する専用ファイルなどを作って管理しておくとスムーズです。
期限が過ぎても5年間は申請可能
もし申請期限(翌年の3月15日)を過ぎてしまった場合でも、過去5年分までの還付申請が可能です。
この場合は「還付申告」として税務署に申請します。
特にインプラント治療のような高額な支払いがあった場合、過去分を見直すことで還付金を受け取れる可能性があります。
Ⅶ インプラント治療費の医療費控除でよくある疑問と注意点
インプラント治療費を医療費控除で申請する際に、よくある疑問や注意すべきポイントについて詳しく解説します。
分割払いでも医療費控除を受けられる?
インプラント治療費を分割払いで支払っている場合でも、実際に支払った分について医療費控除を受けることができます。
具体的には、以下の支払い方法が対象です。
- クレジットカードによる分割払い:
支払日が記載された明細書を用意してください。 - 医療ローンの利用:
医療ローンの契約書や支払証明書を保管しておきましょう。
注意点として、申請する際は「実際に支払った金額」を基準に計算します。
未払い分については翌年以降に申請可能です。
領収書をなくしてしまった場合の対処法
医療費控除を申請する際、領収書は必須です。
紛失してしまった場合には以下の対処法を検討してください。
- 医療機関に再発行を依頼:
多くの場合、医療機関に領収書の再発行をお願いすることで対応してもらえます。 - クレジットカードや銀行の明細で代用:
支払いが確認できる証明書類(クレジットカード明細、振込明細など)を用意することで、代替資料として認められる場合があります。
ただし、再発行や代替資料が難しい場合でも、税務署に相談することで柔軟に対応してもらえる場合があります。
申請時にやりがちなミスと注意ポイント
医療費控除の申請でよくあるミスを避けるため、次の点に注意しましょう。
- 書類の記載漏れや不備:
特に医療費控除の明細書には、治療内容や金額を正確に記入してください。 - 対象外費用の申請:
美容目的の治療費や自家用車の交通費など、控除対象外の費用を含めないよう注意が必要です。 - 証明書類の不備:
領収書や交通費の記録が不十分だと控除が認められない場合があります。
正確な記入と書類管理を徹底することで、スムーズに申請手続きを進めましょう。
Ⅷ はち歯科医院から、インプラント治療を検討している方へのメッセージ
インプラント治療は、失った歯の機能を回復するだけでなく、日常生活の質を向上させるために非常に有効な治療法です。
しかし、その治療費は高額になるため、経済的負担を感じる方も多いでしょう。

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下記の記事では、「インプラント治療にかかる費用の相場や内訳」や「インプラント治療費用の支払いで負担を抑えるポイント」について、詳しく解説しています。
こちらもぜひ併せて読んでみてくださいね。
インプラント治療を検討する際には、信頼できる歯科医院を選ぶことが何より大切です。
医院の設備や医師の経験、治療の実績をしっかり確認し、自分に合った医院を選びましょう。
インプラント治療を成功させるための詳しいポイントは、下記の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
福岡県大野城市やその周辺にお住まいで通える方は、ぜひ「はち歯科医院」にご相談ください。
一方で、当医院に通えない地域の方は、下記の記事を参考にインプラント治療を行う医院を慎重に選んでくださいね。
医療費控除を最大限に活用し、インプラント治療への負担を少しでも軽減できるお手伝いができれば幸いです。