日常生活で何気なく使っている「奥歯」が抜けてしまうと、想像以上に大きな影響を受けることがあります。
硬い食べ物が噛めなくなるだけでなく、噛み合わせが乱れて他の歯への負担が増えることも少なくありません。
そんななかで再び快適に噛む力を取り戻す方法が「インプラント治療」です。
しかし一方で、「奥歯のインプラントは難しい」と耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
実際に、骨量不足や、骨や組織の構造物である上顎洞・下顎神経との距離、噛む力の強さなど、奥歯特有の条件が関わるため、前歯と比べて治療のハードルが上がるケースは存在します。
本記事では、なぜ奥歯のインプラントは難易度が高いと言われるのか、その理由や最新の克服方法を解説しながら、「奥歯にインプラントを入れるべき理由」「治療の流れと期間」「費用面」「よくある質問」などを網羅的に整理しました。
はち歯科医院の治療方針や考え方を踏まえつつ、読者の方が抱きがちな不安や疑問に寄り添いながら分かりやすくまとめています。
下記の動画では、インプラントとはどんなものか、他の治療法と比べたメリット・デメリットについて詳しく解説しています。
インプラントを検討している方が、まず押さえておくべき知識をまとめていますので、ぜひ併せてご覧ください。
YouTube動画:インプラントのメリット・デメリット【人気歯科医が徹底解説】
当医院では、患者様一人ひとりの状況やお悩みに合わせた精密な診断と適切な治療計画をご提案しています。
無料相談を電話とメールで承っていますので、治療への不安や疑問を、ぜひお気軽にご相談ください。
インプラント治療を検討する際には、信頼できる歯科医院を選ぶことが何より大切です。
医院の設備や医師の経験、治療の実績をしっかり確認し、自分に合った医院を選びましょう。
インプラント治療を成功させるための詳しいポイントは、下記の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
福岡県大野城市やその周辺にお住まいで通える方は、ぜひ「はち歯科医院」にご相談ください。
一方で、当医院に通えない地域の方は、下記の記事を参考にインプラント治療を行う医院を慎重に選んでくださいね。
目次
Ⅰ 「奥歯のインプラントは難しい」と言われる3つの理由
奥歯のインプラントが難しいとされる背景には、骨や神経など、解剖学的な制約が深く関係しています。

ここでは、その主な難しさの理由を整理しながら解説します。
⑴ 骨の量が不足しやすい
奥歯の部分は、抜歯後に放置していると骨が吸収されてしまいやすい傾向があります。
特に上顎の奥歯では上顎洞(副鼻腔)の存在により、骨の高さが十分確保できない症例が少なくありません。
骨量が足りないとインプラントを埋める土台が不安定になり、手術の難易度が上昇します。
⑵ 上顎洞や下顎神経との距離が近い
上顎の奥歯では上顎洞、下顎の奥歯では下顎神経が存在するため、埋入の際にそれらの組織を傷つけないよう十分な注意が必要です。
もし損傷してしまうと、麻痺や副鼻腔炎など重大なリスクにつながる可能性があります。
そのため歯科用CTによる精密検査と正確な診断が欠かせません。
⑶ 咬合力(噛む力)が強い
奥歯は食事の際に大きな力がかかるポイントであるため、インプラントにかかる負荷も大きくなります。
噛み合わせの調整を誤ると、インプラントや上部構造(被せ物)にストレスが集中し、破損や周囲の骨吸収など思わぬトラブルを招く可能性があります。
Ⅱ 最新の技術で克服する方法
骨増生(骨造成)による土台の強化や、歯科用CTを用いたガイドサージェリーといった技術が進歩し、奥歯へのインプラント治療のハードルは確実に下がっています。

具体的には、下記のように、症例に応じたアプローチが可能です。
- 上顎洞が近い場合にサイナスリフト(上顎洞底挙上術)を行う
- 骨が足りない部分にはGBR(骨誘導再生)で人工骨を補う
- また骨の高さに余裕がないケースではショートインプラントの採用
デジタル技術としては、歯科用CTデータから3Dシミュレーションを行うことで、神経や上顎洞との位置関係を正確に把握し、リスクを減らした手術を目指すことができます。
難しい症例でも、歯科医療技術の進歩が、奥歯のインプラント治療において大きな役割を果たしています。
Ⅲ 奥歯にインプラントを入れるべき理由
奥歯の欠損をそのまま放置すると、咀嚼力が著しく低下するだけでなく、他の歯や全身の健康にも影響を及ぼす恐れがあります。

この章では、なぜ奥歯にインプラントをおすすめするのか、そのメリットに注目して解説します。
噛む力を取り戻し、食事を快適に
奥歯は食事の際に最も力を発揮する部位であり、硬いものを噛み砕く要として機能します。
奥歯が失われると、柔らかい食べ物ばかり選ぶようになり、結果として栄養バランスが偏る場合があります。
インプラントを入れて噛む力を回復できれば、硬い食べ物でもしっかり咀嚼できるようになり、食事の楽しみも戻ってきます。
しっかり噛むことは消化を助け、胃腸への負担を軽減することにもつながるため、全身の健康維持にも大きく貢献します。
他の歯を守りながら治療できる
ブリッジ治療では隣の歯を削る必要があり、入れ歯では金属のバネをかける歯への負担が大きくなるなど、周囲の歯へダメージを与えることは避けられません。
その点、インプラントは人工歯根を顎骨に埋め込んで独立した支えを作るため、周囲の歯を傷つけずに補綴(ほてつ)できる特徴があります。
奥歯が安定することで噛み合わせ全体のバランスが整い、ほかの歯の負担を減らすことにも寄与します。
長期的に見れば、口腔内全体の健康を守るうえでも大きなメリットがあります。
下記の記事では、インプラントと入れ歯の違いを分かりやすく説明しながら、あなたに合った治療法を見極めるポイントを紹介しています。
下記の記事では、インプラントとブリッジの違いを分かりやすく説明しながら、あなたに合った治療法を見極めるポイントを紹介しています。
下記の動画では、「インプラントと入れ歯、ブリッジ…何を選べばいいの?」 という疑問に対して、はち歯科の院長である私がズバッとお答えしています。
記事ではなく動画で、選ぶ治療法を検討したい方は、こちらをぜひご視聴ください。
Ⅳ 奥歯のインプラント治療の流れと期間
奥歯のインプラントは、骨増生が必要となることや上顎洞・下顎神経の位置を考慮する場面が多いため、前歯のインプラントと比べて手順や期間が変わる場合があります。

基本的なステップを押さえながら、治療期間を左右する要因についても確認しましょう。
治療の基本ステップ
- 診断・分析
はじめに口腔内検査やレントゲン、歯科用CTなどを活用して、骨の状態や神経・上顎洞との位置関係を精密に調べます。 - 前処置
骨量が足りない場合には、GBRやサイナスリフトなどの骨増生を先行して行い、十分な骨ができるまで待機することがあります。 - 手術
その後、インプラント埋入手術を実施し、インプラント体が顎骨としっかり結合するのを数ヶ月かけて待ちます。 - 人工歯作製・装着
結合が確認されたら、人工歯を取り付けるアバットメントを装着し、最終的な被せ物を作製・装着して治療完了です。
奥歯の場合、咬合力が強いため術後の噛み合わせのチェックが特に重要で、必要に応じて調整が行われます。 - メンテナンス
手術後は定期的にメンテナンスを受け、インプラント周囲炎などを防ぎながら長期安定を目指します。
治療期間を左右する要因
治療期間の目安は6ヶ月から1年ほどですが、骨増生が必要な場合や複数本の欠損がある場合には、さらに長期化することもあります。
患者さま一人ひとりの骨の状態や治癒力によっても期間は前後し、喫煙習慣や全身疾患の有無などライフスタイル面の要素も影響を及ぼす場合があります。
はち歯科医院では、治療計画を立案するために、インフォームドコンセントの段階で期間やスケジュールについてしっかりとご説明し、納得いただいたうえで治療を進めています。
Ⅴ 奥歯のインプラント治療の費用
インプラント治療は自由診療であるため、保険診療より費用が高くなるのが一般的です。
奥歯では骨増生や特殊な外科処置が必要になる場合が多く、前歯よりも高額になる傾向にあります。

この章では、費用の内訳と費用対効果について整理します。
費用の内訳
インプラント治療にかかる費用は、主に下記の3つに分かれます。
- インプラント本体(フィクスチャー)
- 手術費
- 上部構造(被せ物)
インプラント本体はメーカーや素材によって金額が異なり、手術費には骨増生やガイドサージェリーなど追加処置の有無が影響します。
上部構造はジルコニアやオールセラミックなど、選択する素材によって金額差が生じます。
奥歯1本あたりの相場は30万~50万円程度が多いですが、骨造成などが加わるとさらに追加費用が必要になるケースがあります。
下記の記事では、「インプラント治療にかかる費用の相場や内訳」や「インプラント治療費用の支払いで負担を抑えるポイント」について、詳しく解説しています。
当医院では、世界的に評価の高いストローマンインプラントを採用しています。
ストローマンは、成功率97%、生存率98.8%という優れた実績を持つ、信頼できるインプラントメーカーです。
下記の記事では、インプラント治療で信頼できるメーカーの選び方、当医院がストローマンを採用している理由について解説しているので、ぜひこちらも参考にしてみてください。
下記の動画でも、「たくさん種類があるインプラントのメーカーから、どれを選べばいいのか」について、はち歯科の院長がわかりやすく解説しています。
メーカーの違いが治療成績を左右する理由、世界的に認知度の高いメーカーを使うメリットをまとめていますので、ぜひ併せてご覧ください。
YouTube動画:インプラントのメーカーを知らないで入れると危険な理由
費用対効果を考えるポイント
インプラントは初期費用が高額になりがちですが、適切にメンテナンスを続ければ長期間快適に使える可能性が向上します。
ブリッジのように周囲の歯を削ったり、入れ歯のように定期的な作り直しが必要になりにくい点も大きなメリットです。
奥歯は噛み合わせの要となる部位であるため、インプラントでしっかり機能回復すれば、食べられるものの幅が広がり、全身的な健康維持にも良い影響が期待できます。
費用を単なる数字だけで見るのではなく、「将来にわたって他の歯を守れる」「快適な食生活を取り戻せる」という観点を踏まえたうえで検討するのがおすすめです。
Ⅵ よくある質問 – 奥歯のインプラント治療について
この章では、奥歯のインプラントに関して患者さまから寄せられる代表的な質問をまとめ、簡潔に回答します。

より具体的な疑問がある方は、歯科医師に直接相談するのが確実です。
Q1. 骨が少ない場合でも奥歯にインプラントは可能ですか?
骨が足りない場合でも、GBR(骨誘導再生法)やサイナスリフトなどの骨増生手術を併用することで、インプラントが可能なケースは大幅に増えています。
また、骨の高さが限られている場合には、ショートインプラントを活用する方法もあります。
ただし、糖尿病などの全身疾患や喫煙習慣がある方はリスクが高くなることもありますので、歯科医師と十分に相談したうえで判断することが大切です。
下記の記事では、「インプラント治療の骨造成」について、詳しく解説しています。
Q2. 奥歯のインプラントはどのくらい持ちますか?
適切なメンテナンスとセルフケアが行われれば、10年や20年、場合によっては30年以上も使用できることが珍しくありません。
インプラント自体はむし歯になりませんが、インプラント周囲炎のリスクは常にあるため、定期的にプロフェッショナルケアを受けることが長持ちのポイントです。
当医院でも、長期的にインプラントを維持するためのメンテナンスを重視しています。
下記の記事では、「正しいセルフケアと歯科医院での定期的なメンテナンス」について、詳しく解説しています。
Q3. 年齢が高い場合でも奥歯のインプラント治療は受けられますか?
年齢よりも全身の健康状態や骨の状態が重要です。
70代や80代でも健康管理が行き届いていればインプラントが可能なケースは多く、高齢の方ほど噛む機能を取り戻すメリットは大きいといえます。
持病がある場合でも主治医との連携でリスクを低減できる場合もありますので、まずは歯科医院で相談すると良いでしょう。
Ⅶ はち歯科医院から、インプラント治療を検討している方へのメッセージ
奥歯のインプラント治療は、骨量不足や解剖学的な制約から「難しい」と言われるものの、近年の歯科医療の進歩により多くの方が治療を受けられるようになりました。
はち歯科医院では、歯科用CTを活用した精密な診断や、骨増生(骨造成)・ガイドサージェリーなど高度な技術を駆使して、安全かつ長期安定性の高いインプラント治療をめざしています。
インプラント治療を成功させるには、初期の検査・診断からメンテナンスまで、歯科医師と患者さまが二人三脚で取り組むことが肝心です。
奥歯が復活すれば、硬いものも気兼ねなく噛める喜びを取り戻せるだけでなく、しっかり噛むことで全身の健康維持や生活の質(QOL)の向上にもつながります。
「骨が足りないから難しいのでは」と諦めていた方や、「年齢的に厳しいかもしれない」とお考えの方も、一度専門的な検査を受けてみてください。

当医院では、カウンセリングやインフォームドコンセントを大切にし、患者さまそれぞれの状況に合わせた治療計画を提案しています。
奥歯がしっかり機能すれば、食事の選択肢が増え、口から得られる喜びを存分に味わえるようになります。
治療を前向きに検討することで、新たな生活の質を得るきっかけになるでしょう。
当医院は、患者さま一人ひとりが納得して治療へ臨めるよう、丁寧なサポートを心がけております。
何か気になる点や不安がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

インプラント治療を検討する場合、信頼できる歯科医院を選ぶことが大切です。
医院の設備や医師の経験、治療の実績などを確認し、自分に合った医院を選んでください。
より詳しいポイントについては、下記の記事で解説していますので参考にしてください。
奥歯を失ってお困りの方にとって、一歩踏み出すきっかけになれば幸いです。